存続が危ぶまれる伝統
今年は行動制限のないお盆休みでしたが、皆さんはどのように過ごされましたか?
私は、祖父母の初盆でしたので、母の田舎である熊野へ行っていました。世界遺産熊野古道の参詣道の中にあるので、古い伝統が今も残る地域です。
お盆には、亡くなられた方や、ご先祖様が、浄土より現世に戻ってくるとされており、8月13日の夕方に、家の玄関先で、迎え火を焚き、16日の夕方に、再び浄土へ送り出すために、送り火を焚きます。
私の田舎では、初盆には、海岸で 108本の松明に火を灯し、お迎えをする風習があります。初めて参加をしたのですが、周辺地域を含め、お迎えの儀式をできたのは、我が家だけだったようです。
また、熊野地方では、お盆の供養の花火を、三百余年前から打ち上げているのですが、残念ながらコロナ禍にあるため、3年連続の中止となってしまいました。先日、地域の花火師が1人だけとなってしまい、伝統の存続が難しくなっているとのニュースを見ました。
古き良き伝統的な風習も行い難くなってしまい、少し寂しさを覚えたお盆でした。
